話数 --- タイトル / タイトルバー
ここにそれぞれの解説を書いていきます。
あれだけだと伝わりにくかったと思うのですが、これで多少なりとも籠めた思いのたけが伝われば幸いです。
序章と終章、補遺は章内に細かく話がないので省略してあります。
第一話 --- 触れられないその瞬間 / 君の中、不可侵の領域。
Jくんの中にある、みんなには決して見せない一面のこと。ここではロルを思うJくんを。
それなりに一緒の時間を過ごしているのに、みんなでは絶対に踏み込むことの出来ないJくんの内面を察して、そしてどうにもできない時間。
第二話 --- 分岐点 / 歯車が、廻りだす。止めることは、叶わない。
運命の分かれ道。出会うはずのなかった二人の、出会いに向かって時間が進む。
出会いに向かって進む時間は引き返せない。
それは、運命の歯車の廻る方向が不変であることに似ている。
第三話 --- 偶然か必然か / 理屈など、まかり通らない。
仕組まれたものだったのか、偶発的なものだったのか。
ロジックでは説明のつかない、時間の交錯する瞬間。
実は、Jくんに会えるとわかったときにロルの頭をよぎった疑念のつもりでした。
第四話 --- 一枚の写真 / ずっとずっと、想い続けていた。
Jくんがロルを見つけるきっかけとなり、すべてが動きはじめた原点。
『思う』ではなく『想う』であること。
漠然とではなく、ずっと心に在り続けたということを明確に示したかったので。
第五話 --- 遠い日の約束 / 手を伸ばせば、届く距離。されども届かぬ、遠い君。
ようやく叶えられた、ささやかで切なくて、そして何よりも大切だったはずの約束。
約束をした頃と同じだけの物理的な距離に二人はいる。
だけれども積み重ねた時間はあまりに遠すぎて、心に、思いに、触れられない二人。
第六話 --- 鎖の重み / どんなに足掻いても、逃れられない。
決して逃れることの出来ない枷を思い知る瞬間。埋まらない距離を知る瞬間。
犯した罪から。重ねた時間の差異から。自らを縛る数多の思惑から。
逃れられない立場と、逃れるつもりなどない覚悟と、でも自覚のない心のどこかで、逃れたいと願っている姿。
第七話 --- 真実などいらない / 必要なのは事実。欲しいのは現実。
誰もが真相から目を背けたまま、話を進めようとする。
あるいはやさしさゆえに、あるいはエゴゆえに。
正しいかどうかなんて二人には関係ない。正しくなくたって、手にしたそれだけが絶対だから。